金時山登山と箱根「ちゃいなハウス」の絶品餃子体験記
この度、筆者は雑誌の取材で金時山へと足を運びました。乙女峠バス停から長尾山を経由して金時山頂を目指し、下山は金時神社登山口へと至る、私にとってはお馴染みのルートです。当日は天候に恵まれ、乙女峠バス停からも、そして乙女峠の頂からも、雄大な富士山がその姿をくっきりと現していました。手の届きそうな距離にそびえる富士の圧倒的な存在感は、一度雲に隠れるとその面影すら見えなくなるという、その神秘的な特性を改めて感じさせます。山頂は多くの登山者で賑わい、恒例となっている金太郎茶屋での「まさカリーうどん」を堪能しました。濃厚で深みのあるカレールーがうどんに絡み、その絶妙なハーモニーは格別です。半分ほど食した後、ガラムマサラを振りかけると、スパイシーな香りが一層食欲を刺激し、体の中から温まる心地よさに包まれました。
金時山を下山し、次なる目的地は仙石原にひっそりと佇む中華料理店「ちゃいなハウス」でした。金時宿り石など、金太郎伝説にまつわる名所を巡りながらの道中、以前からその存在が気になっていたお店です。「なぜ箱根に『ちゃいなハウス』が?」という疑問を抱きつつも、これまで訪れる機会がありませんでしたが、今回ようやく念願が叶いました。店構えは昭和の懐かしい雰囲気を醸し出し、店頭には様々な餃子のメニューが掲げられています。コーン餃子、イカ餃子、エビ餃子……。どうやら餡のバリエーションが豊富な「いろいろ餃子」を売りにしているようです。期待に胸を膨らませて店内へ足を踏み入れました。
広々とした明るい店内には、やはり昭和レトロな趣のメニュー帳が置かれていました。単品の餃子に加え、ご飯と味噌汁がセットになった定食や、ラーメンと餃子、ご飯がセットになった豪華なセットメニューもあります。どれも魅力的で迷いましたが、山頂で「まさカリーうどん」を味わった後でしたので、ここでは餃子とビールを注文することに。数ある餃子の中から、初めての来店ということで定番のノーマル餃子と、冒険心からビールとの相性が良いと記された「岩のり餃子」を選びました。「箱根で岩のりとは一体どのような味なのだろう?」と興味津々です。注文後すぐに運ばれてきたビールを一口飲むと、登山の疲れが吹き飛ぶような爽快感が体を駆け巡りました。周りの客は定食やセットを注文している人が多く、ラーメンも美味しそうです。しばらくすると、餃子の焼ける香ばしい匂いが店内に広がり、思わずビールを追加注文してしまいました。熱々の餃子を口にすると、ジューシーな餡ともちもちとした皮が絶妙に調和し、噛むほどに旨味が広がります。やはり餃子とビールは最高の組み合わせです。次に岩のり餃子を一口。予想に反して甘みがあり、まるで海苔の佃煮のような風味です。驚きましたが、これもまたビールによく合い、その斬新な味わいに感心しました。満腹とほろ酔い気分で、至福の時間を過ごすことができました。次回は、もっとお腹を空かせて定食やセットを試したり、友人と様々な種類の餃子をシェアするのも良いかもしれません。
この日の金時山登山は、山頂からの雄大な景色と、下山後の美味しい中華料理という、二つの喜びを堪能できる素晴らしい一日となりました。特に、「ちゃいなハウス」で味わった個性豊かな餃子と冷たいビールの組み合わせは、登山の疲労を癒す最高の締めくくりとなりました。今回の体験は、単なる登山に留まらず、その土地ならではの食文化に触れることの楽しさを改めて教えてくれました。