信州の隠れた名峰、霧訪山で巡る絶景と花のトレッキング
日本の名峰を望む霧訪山:花と絶景が織りなす周遊トレッキング
山ノ神自然園から出発する登山の拠点
霧訪山への主要な登山道は「下西条本コース」「小野コース(通称かっとりコース)」「中央分水嶺コース」の三つが存在します。このうち、中央分水嶺コースは森林保全のため現在通行止めとなっています。今回紹介する下西条本コースの出発点である「山ノ神自然園」は、約20台分の無料駐車場と簡易トイレが完備されており、登山者にとって非常に便利な拠点です。また、この自然園は矢沢川沿いに整備された遊歩道が魅力で、散策を楽しむ人々にも愛されています。
登山口へと続く癒やしの森の小道
駐車場では、地元のボランティアの方がルートや花の見どころを教えてくれることがあります。霧訪山の麓には各地域で「山ノ神」を祀る神社があり、このコースの途中には雄床山神社(おとこやまじんじゃ)が鎮座しています。登山口へ向かう途中、雄床山神社に立ち寄ると、鳥居をくぐった先の石段の奥に大きな岩があり、その下に社が祀られています。また、エメラルドグリーンに輝く「たまらずの池」も道中に現れ、春の信州らしい風情を漂わせています。
つづら折りの急斜面を登り、山頂への道のり
山ノ神自然園から約15分歩くと、登山道の入り口に到着します。木製の道標には「霧訪山登山口」と記され、その下には「12曲り坂」という手書きの案内があります。その名の通り、つづら折りの急な坂が続きますが、地元住民が20年以上にわたって整備してきた道は、非常に歩きやすくなっています。尾根に出ると傾斜は緩やかになり、大きな鉄塔が立つ広場に到着。ここは開けた視界が広がり、休憩に最適な場所です。さらに登ると、登山道沿いには鮮やかな赤紫色のミツバツツジが咲き、登山者の疲れを癒してくれます。標高が上がるにつれて蕾も多くなり、しばらくは花の盛りを楽しめそうです。鉄塔を過ぎてさらに進むと、大芝山からの縦走路と合流する「ブナの別れ」に到着します。ここから霧訪山の山頂へ向かう道は二手に分かれます。一つは山頂へ一直線に登る急な「男坂」、もう一つは斜面をジグザグに巻いて進む緩やかな「女坂」です。この一帯はカタクリの群生地として知られており、特に女坂は足元の花々を愛でながら歩くのに最適なルートです。今回は、登りには男坂を選んで一気に山頂を目指し、下りには女坂を通って可憐なカタクリを心ゆくまで堪能する計画を立てました。