夏の風物詩、セミの声で種類を見分ける秘訣
とざん

夏の風物詩、セミの声で種類を見分ける秘訣

DateJul 21, 2026
Read Time1 min

夏が訪れると、私たちの周りには賑やかなセミの声が響き渡ります。しかし、その声の主がどんな種類のセミなのか、意識したことはありますでしょうか。木々の高い場所で鳴くセミの姿を捉えるのは難しいものですが、実はセミの鳴き方にはそれぞれの種に固有の特徴があり、その「歌声」だけで種類を特定することが可能です。例えば、夏の昼間に響く「ミーン、ミンミンミン」という声はミンミンゼミ、夕暮れ時に聞こえる「カナカナカナ」という音色はヒグラシと識別できます。この記事では、鳴き声と活動時間帯からセミの種類を見分けるためのポイントを詳しく解説します。

セミの種類を識別する上で重要な手がかりとなるのが、彼らが活発に鳴く時間帯です。セミは種類によって鳴く時間帯に顕著な傾向があり、これを理解することで、より正確にセミを特定できます。例えば、ミンミンゼミは基本的に午前中から夕方前まで鳴くことが多いですが、クマゼミは早朝から午前中にかけて特に活発です。ヒグラシはその名の通り、早朝の薄暗い時間帯と夕方にその美しい鳴き声を聞かせ、「日暮」という名前の由来にもなっています。アブラゼミは午後の遅い時間帯から夕方にかけて、ツクツクボウシは一日中鳴きますが、午前中と夕方にその声が特に強く響きます。そして、ニイニイゼミは夏が始まる少し早い時期から、日中を通して鳴き続けるのが特徴です。このように、通勤や通学の時間帯によって耳にするセミの声が異なるのは、それぞれのセミが活動する時間帯が違うためなのです。

具体的なセミの鳴き声と特徴を掘り下げてみましょう。多くの地域で身近なアブラゼミは、暑い日中に「ジリジリジリジリ」という特徴的な音を発します。この鳴き声が油で料理をする音に似ていることから、その名がつけられたと言われています。また、その不透明な羽も他のセミとは異なる点です。ミンミンゼミの「ミーン、ミンミンミン」という声は非常に特徴的で、一度聞けば忘れられません。地域によっては山間部など自然豊かな場所でしか見られないこともあり、その存在感は様々です。一方、日本最大級のセミであるクマゼミは、午前中に「シャアシャアシャア」と力強く鳴きます。その大きく黒い体が「熊」の由来とされています。夏の到来を告げるトップバッターであるニイニイゼミは、6月下旬頃から「ジィー!」という長く続く鳴き声を聞かせます。幼虫が泥をまとうユニークな生態も持ち合わせています。夕暮れ時、森から聞こえる「カナカナカナ」という郷愁を誘う鳴き声はヒグラシのものです。都会ではあまり見かけませんが、山地の針葉樹林では豊富に生息しており、その風情ある鳴き声は夏の夕暮れを一層情感豊かに彩ります。最後に、ツクツクボウシは7月下旬から10月頃まで「ツクツクホーシ」と鳴き、秋の深まりを感じさせます。鳴き声の前半と後半でリズムが変わるのが特徴で、耳を傾けるとその変化を楽しむことができます。

私たちの身の回りには、このようなセミたちの豊かな生態が息づいています。それぞれのセミが奏でる独自の音色と、彼らが活動する時間帯を知ることで、夏の日常風景がより一層豊かに感じられることでしょう。自然のサイクルの中で生きる彼らの営みに耳を傾けることは、私たち自身の生活にも新たな発見と喜びをもたらしてくれるはずです。季節の移ろいを感じながら、セミたちの声が織りなす夏のハーモニーに心を委ねてみませんか。

More Articles
とざん
登山安全対策強化:栂池自然園登山口に啓発ゲート設置、遭難事故増加に対応
長野県小谷村の栂池自然園登山口に、増加する山岳遭難事故を未然に防ぐため「啓発ゲート」が試験的に導入されました。登山者に「登山準備・ルール確認票」の提出を促し、装備や計画の確認を通じて安全意識の向上を図ります。連休初日は予想より少ない登山者数で、スムーズな運用が確認されましたが、未提出者もおり、事前の準備が推奨されています。
Jul 20, 2026
とざん
ネパールのハイキング文化:カトマンズ近郊、3000m超の「丘」サイルンを巡る旅
ネパールに移住した筆者が、カトマンズ近郊で人気を集めるハイキング文化についてレポート。エベレストのような高山ではなく、地元の人々に愛される身近な丘陵地でのハイキングが、コロナ禍を経て若者を中心にブームとなっている。特に標高3,100mのサイルン(Sailung)は、その手軽さと壮大な景色で注目されている。
Jul 20, 2026
とざん
50代からの登山デビュー:安全に楽しむための準備と心構え
ブラボーマウンテン編集部のコージーが、杉本ガイドの指導のもと、大菩薩嶺で初めての登山に挑戦。本記事では、登山前の準備運動、正しい靴の履き方とバックパックの背負い方、そして疲れない歩き方、水分補給のコツ、山小屋の活用法、道迷いを防ぐための注意点など、安全で楽しい登山のための実践的なアドバイスが満載です。
Jul 19, 2026
とざん
初心者向け登山装備選びと計画:安全で快適な山行のために
50代から登山を始めるコージー中嶋氏が、初めての大菩薩嶺に向けて装備選びと計画の基本を学びます。登山専門家から、日帰り登山に必要な基本装備と、特に優先して揃えるべき登山靴、雨具、バックパックの重要性について解説を受け、安全で快適な登山のための準備を進めます。
Jul 18, 2026
とざん
尾瀬ガイド「きらら」が語る、その魅力と個人的な道のり
梅雨が続く中、夏への期待が高まる尾瀬の魅力を、新米ガイドの「きらら」が情熱的に紹介します。かつてラグビーに打ち込んだ彼女が、いかにして自然の宝庫である尾瀬に惹かれ、ガイドの道を選んだのか。彼女の個人的な視点を通して、尾瀬の新たな魅力を発見し、訪れる人々を魅了する物語が綴られています。
Jul 18, 2026