老練な釣り師、特注ロッドを手に大分県の渓流でヤマメとブラウントラウトを追う
大分県日田市の清流、高瀬川を舞台に、一人の老フライフィッシャーが愛用の特注ロッドを携え、渓流での釣りを満喫しました。当初の目的は愛らしいヤマメとのふれあいでしたが、予期せぬブラウントラウトとの出会いもあり、心温まる体験となりました。真夏の厳しい暑さの中、美しい新緑に覆われた渓谷で、彼は自然と一体となり、心身ともにリフレッシュする時間を過ごしました。
日田の地は既に猛暑に見舞われていましたが、水温が上昇する前の午前中に渓流へ足を踏み入れました。深い森に囲まれた渓谷では、ウグイスのさえずりが響き渡り、鹿の鳴き声も聞こえ、釣り人の五感を喜ばせます。釣り師は、今回新調したカスタムロッドを慎重に準備しました。この竿は、彼の長年の趣味の結晶であり、その性能を最大限に引き出し、ビルダーにその素晴らしさを報告することも、今回の釣行の目的の一つでした。しなやかな3番のロッドは、チタントップと細身のスネークガイドによって、驚くほどの張りとしなやかさを両立させています。ガイドの配置も絶妙で、ラインがスムーズに流れ、魚に届くような感覚を与えます。そして、その先に姿を現したのは、期待通りの豆ヤマメでした。日田漁協によれば今季の稚魚放流はないとのことなので、これは紛れもない天然のヤマメであり、釣り師にとっては新たな出会いの喜びとなりました。
二つ目のポイントへと移動する途中、腕に止まったカワゲラをヒントに、ピーコックボディのEHC(エルクヘアカディス)をフライに選びました。カスタムロッドが描く美しいループは、フライを静かに瀬の上へと導き、岩陰へと吸い込まれていきます。次の瞬間、「パシャッ」という音とともに水面が弾け、フライが視界から消えました。竿を立てると確かな手応えがあり、ラインをたぐり寄せ、リールを巻く左手が忙しく動きます。竿から伝わる魚の躍動感が腕に響き、やがて水面から姿を現したのは、20cmを超える見事なヤマメでした。このサイズは釣り師にとってまさに大物であり、その喜びは乾ききった体に再び活力を与えました。重かった足腰も軽やかに感じられ、思わず笑みがこぼれます。朝飲むはずだった血圧とコレステロールの薬を忘れていたことを思い出しましたが、このヤマメとの出会いには、それ以上の効能があったに違いありません。
この日の釣行は、美しい自然の中で心ゆくまで釣りの醍醐味を味わい、日頃の喧騒を忘れて穏やかな時間を過ごす貴重な機会となりました。特注のロッドと共に渓流を巡り、ヤマメやブラウントラウトとの出会いを通じて、釣り師は自然への感謝と、釣りの奥深さを改めて感じたことでしょう。