嫌われがちな「ヌルヌル魚」ヒイラギの意外な美味しさ!太刀魚にも匹敵する絶品料理の秘訣
キス釣りで釣れる外道として、しばしば敬遠されがちな「ヒイラギ」。その特徴的なヌメリや鋭い棘から、多くの釣り人にとってはやっかいものとされてきました。しかし、この小さな魚の真の価値は、その食味にあります。適切な下処理と調理法を知れば、ヒイラギは驚くほど美味な一品へと変貌を遂げます。特に天ぷらは、その風味と食感が高級魚である太刀魚にも引けを取らないと評されるほど。本稿では、そんなヒイラギの知られざる魅力を徹底解剖し、釣り上げたヒイラギを最高の料理として楽しむための秘訣をお伝えします。
「ヌルヌル魚」ヒイラギの魅力を再発見:下処理から絶品レシピまで
2026年9月14日、釣り愛好家おおたに氏によって、これまでキス釣りの「外道」とされがちだったヒイラギの食としての可能性が明らかにされました。鳥取県では「エノハ」として親しまれ、スーパーにも並ぶこの魚は、銀色の平たい体に最大15cmほどの小ぶりなサイズが特徴です。砂泥底に生息し、ゴカイや小型甲殻類を捕食する肉食性で、キスと同じ環境を好むため、キス釣り中に偶然釣れることも少なくありません。
ヒイラギが敬遠される最大の理由は、釣り上げた際に手につく大量のヌメリ。この粘液は非常に強く、釣り具をべたつかせるため、フィッシュグリップの使用が推奨されます。しかし、このヌメリも適切な下処理によって取り除くことが可能です。まず、非常に鋭いヒレの棘をキッチンバサミで慎重に切り落とします。棘は予想以上に深く刺さる可能性があるため、この工程は特に注意が必要です。棘を取り除いた後、魚体全体にたっぷりの塩といくつかの氷をまぶし、しっかりと揉み込むことで粘液が効果的に剥がれ落ちます。この時、尾びれ付近の鱗も一緒に取れるため、一石二鳥です。その後、冷たい流水で塩と粘液を洗い流し、エラと内臓を取り除き、腹腔内の血をきれいに洗い流して水気を拭き取れば、下処理は完了です。この際、もし卵を持っている個体であれば、卵も捨てずに美味しく調理できます。
下処理を終えたヒイラギは、さまざまな料理でその真価を発揮します。おおたに氏が特におすすめするのは、以下の3つのレシピです。
- ヒイラギの天ぷら: キスが釣れなかった日の代役としても活躍する天ぷらは、ヒイラギの新たな魅力を引き出します。腹開きにしたヒイラギを揚げることで、青魚特有の濃厚な旨味と程よい脂の甘み、そしてふんわりとした食感が楽しめます。その味わいは、驚くことに高級魚「太刀魚の天ぷら」に酷似していると評されており、キスとは異なる美味しさを提供します。
- ヒイラギの煮付け: ヒイラギ料理の定番中の定番。魚体と共に魚卵と生姜を甘辛く煮付けることで、ご飯が止まらない絶品おかずが完成します。身はふっくらとしており、青魚らしいしっかりとした旨味が口いっぱいに広がり、箸が止まらない美味しさです。
- ヒイラギの唐揚げ: 10cm未満の小型のヒイラギにおすすめなのが、丸ごとカラッと揚げる唐揚げです。塩胡椒で下味をつけ、片栗粉をまぶして揚げるだけの簡単調理。ヒイラギは骨がやや強めであるため、二度揚げすることで骨まで安心して食べられるようになります。お菓子感覚でつまめる美味しさは、ビールとの相性も抜群です。おおたに氏は、骨に熱が通りやすくなるよう、中骨に沿って包丁で切れ込みを入れる工夫も紹介しています。
ヒイラギは、そのヌメリと棘ゆえに多くの釣り人に敬遠されがちですが、適切な知識と少しの手間をかければ、食卓を豊かに彩る素晴らしい食材となります。これまで見向きもされなかったこの魚が、実は高級魚にも匹敵するほどの美味しさを秘めているという事実は、多くの釣り人にとって目から鱗の情報でしょう。釣り上げたヒイラギを捨てることなく、その隠れた美食の可能性をぜひ体験してみてください。釣りにおける新たな発見と、食の喜びがそこにはあります。