ダイワ「タトゥーラ エリート」シリーズ:究極の実用性を追求したバスロッドの魅力
2024年、バスフィッシングの世界に再び深く足を踏み入れたTSURI HACK編集長のしみけん氏は、長年の釣り経験を活かし、究極の相棒となる釣り竿を追い求めていました。当初は多目的に使える一本を理想としていましたが、様々な釣り方への情熱が高まるにつれて、その考えは変化していきます。そして彼が出会ったのが、ダイワの「タトゥーラ エリート」シリーズです。このシリーズの卓越した機能性と手頃な価格設定は、彼を瞬く間に惹きつけ、最終的には3本ものロッドを購入するという、異例の選択をすることになりました。本記事では、彼が愛用する731XHFB、701MHRB-G、そして691MLRBの各モデルについて、その詳細なインプレッションと、このシリーズが持つ普遍的な魅力について深く掘り下げていきます。
ダイワ「タトゥーラ エリート」シリーズ:究極の実用性を追求したバスロッドの魅力
しみけん氏のタトゥーラ エリートとの出会いは、2024年のバスフィッシング本格再開がきっかけでした。様々な釣りを経験してきた彼が、改めてバス釣りの奥深さに魅了され、最適な道具を探し求める中で見つけたのがこのシリーズです。
タトゥーラ エリート 731XHFB:カバーフィッシングの新たな基準
野池のカバー攻略のために選ばれた1本目が、大森貴洋氏のシグネチャーモデルである731XHFBでした。中古釣具店での偶然の出会いから始まったこのロッドは、その「先柔」の特性が最大の魅力です。フリッピングロッドでありながら、胴はしっかりとした硬さを持ちつつ、穂先が柔軟に設計されているため、10g程度のルアーでもピッチングからフルキャストまで非常に扱いやすいと評価されています。

その柔軟な穂先は、軽いラバージグのシェイクやマットの天井でのヘビーテキサスの操作など、繊細なアクションを可能にし、ルアーの操作感を明確にします。特に、ノーシンカーのシャッドテールワームをマットのエッジに引っ掛けてシェイクするような緻密な釣り方にも対応。極端に短いグリップは、細かいロッドアクションを自在に行うことを助け、フリッピングロッドでありながら遠投性能も兼ね備えているため、沈み蟲の大遠投で対岸を攻める釣りにも適しています。
タトゥーラ エリート 701MHRB-G:巻物釣りの新境地
2本目として加わった701MHRB-Gは、731XHFBの成功体験から、巻物釣りへの特化を求めて選択されました。グラスコンポジット素材が採用されていますが、その設計は予想以上にシャープで、穂先が柔らかく、胴が硬い「先調子」の特性を持っています。これにより、ロッド全体にルアーの重量を乗せるのではなく、穂先を使ってキャストする感覚が強く、サイドハンドやロールキャストの精度が格段に向上します。

グラスロッドは飛ばないという一般的なイメージを覆し、このロッドは十分な遠投能力を持ち、1/4ozのバルサ製クランクから重いルアーまで、幅広いルアーウェイトに対応します。バイトを弾きにくいとされるグラスロッドの特性は、バラシの少なさで特に顕著に表れ、厳冬期の釣りでも高いキャッチ率を誇ります。クランクベイトだけでなく、スピナーベイト、バズベイト、バイブレーションなど、ロッドアクションを多用しないレギュラーサイズのハードルアー全般に適合する汎用性も魅力です。
タトゥーラ エリート 691MLRB:ジャーキングの極意
冬のバス釣りで不可欠なジャーキングに対応するため、しみけん氏は3本目の691MLRBを導入しました。このモデルは「ジャークベイト用」と明記されている通り、ジャーキング動作が非常に快適に行えるように設計されています。鞭のようにしなやかに曲がり、素早く元の状態に戻る特性は、適切なラインスラックを生み出し、ルアーを美しく飛ばすことを可能にします。軽量でバランスの取れた設計は、長時間のジャーキングでもアングラーの負担を軽減し、専用ロッドならではの優位性を示します。

国内市場では珍しい6ft9inという長めのレングスは、穂先をぶつけるリスクを減らし、体への負担も考慮されています。また、ジャークベイトだけでなく、レギュラーサイズのクランク、スピナーベイト、バズベイト、バイブレーション、トップウォーターなど、軽めのハードルアー全般を高いレベルでこなせる多才さも持ち合わせています。特にタイニークランクやポップXのようなトップウォーターでの使用感は格別で、魚が掛かった際の曲がりも心地よく、釣りの楽しさを一層深めます。
タトゥーラ エリートシリーズの総合的な魅力
しみけん氏は、個々のロッドの性能だけでなく、タトゥーラ エリートシリーズ全体が持つ共通の魅力にも言及しています。まず、ほとんどのモデルが7ft台という長めの設定であること。これは、飛距離、ラインメンディング、足元のカバーフィッシングなど、陸っぱりでの釣りにおいて、長い竿が有利に働く場面が多いという彼の経験に基づいています。特に731XHFBと701MHRB-Gに見られるショートグリップ設計は、実質的な有効レングスを長くし、優れた操作性を提供します。

派手なスペック競争とは一線を画し、実用性に重きを置いた設計は、国内のハイエンドロッドにも引けを取らない実釣性能を実現しています。クランクベイトやラバージグといったバス釣りの王道にフィットするラインナップは、ベイトフィネスなどの特殊な釣りを除けば、非常に高い汎用性を誇り、陸っぱりでの使用に最適です。そして何よりも、この優れた実釣性能を持つロッドが、約3万円という良心的な価格で手に入ることは、物価が高騰する現代において特筆すべき点です。

また、ティップからグリップまでをグレーで統一したデザインは、既存の黒いロッドが多い中で個性を放ち、2023年モデルではトーンを落とした落ち着いたグレーに進化しています。スパイダーのロゴマークは、アメリカンな力強さを感じさせ、細部の装飾は簡素ながらも、「アメリカらしい」と捉えれば愛着が湧くポイントです。ブランクスだけでなく、リールシートやEVAもグレーで統一されている点も、全体のデザインの一貫性を高めています。
この「タトゥーラ エリート」シリーズは、アメリカのトーナメントシーンで培われた性能が、日本の陸っぱりという環境で見事に適応することを示しています。アングラーにとって、釣り竿選びの楽しさと奥深さを改めて感じさせる、魅力的な製品群であると言えるでしょう。