苗場山での秋の登山と山小屋体験:幻想的な湿原と夕焼けの撮影記
昨年9月下旬、筆者は初めて秡川ルートから苗場山へ登りました。この山は、新潟県と長野県の県境に位置し、標高2145メートルの成層火山です。山頂の広大な溶岩台地には、まるでテーブルのような形状をした高層湿原が広がり、大小さまざまな池塘が点在しています。これまでの苗場山登山は、冬期のスキーやグリーンシーズンの撮影で秋山郷から何度か訪れていましたが、神楽ヶ峰方面からのグリーンシーズン登山は初めてでした。今回の登山では、山頂近くの苗場山頂ヒュッテに宿泊する計画を立てました。主な目的は、自身の写真シリーズ「山小屋の灯」にヒュッテの風景を収めることと、「山と溪谷フォトコンテスト2025」の選者として、またドキュメンタリー映画『小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版』の出演者として、チラシを配布し宿泊者に宣伝することでした。もちろん、山頂に宿泊することで、朝夕の壮大な景色を撮影する機会も期待していました。
苗場山頂ヒュッテでの特別な体験
昨年の9月下旬、苗場山への初めての秡川ルートでの登山は、空が映り込む池塘と草紅葉が広がる湿原の美しさを堪能する旅となりました。新潟県と長野県の県境にそびえる標高2145mの苗場山は、そのテーブル状の山容に広がる高層湿原が特徴です。これまでの登山は積雪期のスキーや秋山郷からの撮影が主でしたが、今回は神楽ヶ峰方面からのグリーンシーズン登山に挑戦。山頂の苗場山頂ヒュッテでの宿泊は、写真シリーズ「山小屋の灯」の撮影と、自身が選者を務めるフォトコンテストや出演映画の宣伝という二つのミッションを果たすための重要な機会となりました。夜明けと夕暮れ時にしか見られない壮大な自然の風景をカメラに収めることも、この旅の大きな目的でした。
かぐらゴンドラ乗り場近くの駐車場から山道に入り、高度を上げて秡川駐車場に車を停め、ゆっくりと登山を開始しました。かつてはシャトルバスとリフトの運行でコースタイムが短縮できた時期もありましたが、この日は運行がなく、和田小屋までゲレンデ内の登山道を歩くことになりました。和田小屋前は関係車両が入るため水場や足洗い場があり、まさに登山口という雰囲気です。そこから先は本格的な登山道となり、下ノ芝のベンチで休憩。曇り空が青空に変わり始めると、中ノ芝、上ノ芝へと続く木道を登る足取りも軽くなりました。展望のない神楽ヶ峰を越えると、流れるガスの中に苗場山が幻想的に姿を現しました。水場を過ぎて鞍部まで一気に下り、苗場山への急斜面に取り付くと、振り返ると雲海に浮かぶ神楽ヶ峰が神々しく見えました。急斜面を登り切り、テーブル状の広々とした台地に上がると、草紅葉が美しい湿原が広がり、山頂へと続く木道を急ぎました。撮影に時間を費やしたため、山頂に着いた時にはちょうど夕陽が沈む頃で、多くの宿泊者が外に出てオレンジ色に染まる空を眺めていました。
苗場山登山道の美しい景観
苗場山への登山は、車を秡川駐車場に停め、和田小屋を目指すところから始まりました。かつてはシャトルバスやリフトでアクセスが容易でしたが、現在は運行されていないため、ゲレンデ内の登山道を歩くことになります。和田小屋周辺は、水場や足洗い場が整備されており、登山者にとっての出発点として機能しています。ここから本格的な山道へと変わり、休憩地点である下ノ芝、中ノ芝、上ノ芝と、開けた斜面を木道が縫うように続いています。天候は、出発時の曇り空から徐々に青空へと変わり、登山者の気分を高揚させました。神楽ヶ峰の頂を越えると、神秘的なガスの合間から目的地の苗場山が姿を現し、その壮大な景観に感動を覚えました。鞍部へと下り、再び苗場山への急登が始まると、振り返った眼下には雲海が広がり、その上に神々しく浮かぶ神楽ヶ峰の姿が印象的でした。
急峻な坂道を登り終えると、そこには広大なテーブル状の台地が広がり、草紅葉が美しい湿原の中を木道が続いていました。この湿原は、苗場山の独特な地形が生み出す絶景であり、空の色を映し出す池塘が点在し、訪れる人々を魅了します。この日は撮影に多くの時間を費やしたため、山頂に到着した時にはすでに夕暮れ時を迎えていました。オレンジ色に染まる空と、その中で夕陽を眺める登山者たちの姿は、筆者にとって忘れがたい光景となりました。山頂ヒュッテの近くで、多くの人々が同じ景色を分かち合う中で、自然の雄大さと共にある一体感を感じることができました。この美しい夕焼けの情景は、苗場山での登山経験をより一層豊かなものにし、今回の旅のハイライトとなりました。